梅雨らしい天気が続いています。パラパラと連日雨が降っています。
マスカット・ベリーAの房づくりをはじめました。
老木は、1枝に1房。若木は1枝に2房。という作業目安で進めました。
特にベリーAは、多くの粒を持ちますので、ある程度摘粒をします。
この作業を房づくりと言っています。写真左は、房づくりする前。
写真右は、摘粒後の写真です。およそ10cmほどにします。
1樹、1枝に実らせる果実を「着果(ちゃっか)」と言います。
着果が多いと果実への養分消費が多くなるので、樹は、着果による負担が
大きくなり、果実がなかなか熟れず、着色、味が薄くなってしまいます。
また、枝に多くの実を着け過ぎると、翌年の芽の不充実まで招き、年々樹が
弱ってしまうことになります。作柄をみながら摘果していくことが大事です。
そして、摘果に加えて、着果負担による養分の消費が多くなる分、土づくりを
して、肥料を与えています。養分の消費が多くなる分を補っていきます。
ベリーAの古い樹では、樹齢19年目をむかえる樹もあります。
地元の農家さん曰く、「樹齢20年前後になると、生産制が落ちるので、
改植をする」そうです。確かに、数年前は、枝も伸びず、実も小ぶりで
いいブドウが実りませんでした。そこで、3年前から若木改植をはじめて
いますが、先輩ブドウ生産者の黒木玲二さんから、剪定と房づくりの
アドバイスをもらっています。結果、老木が少しずつ回復してきました。
生産制も大事ですが、樹齢のもたらす味わい深さもおもしろいです。
一部のエリアで、老木を残し、大事に管理していきたいと思っています。
akao