甲州の持つ「和」のテイストと
ソービニヨンブランの持つ「華やかな」が
樽の風味と一体となって奏でる深く複雑な味わい。
[ビンテージレポート2012]
今年2012年は、春先からの低温で遅めの出芽となりました。しかし、5月に入ると暖かい気候になり、例年よりやや早い開花をむかえ、以降、例年並みの生育を維持。6月の梅雨時期中盤に襲った豪雨は、記録的な雨量となり6月の雨量だけで1,457㎜もの雨が降りました。南九州らしい高温多湿の環境下でしたが、7月中盤以降は例年並みの気候に回復。熟度の上がったブドウを選んで、果実味豊かなシャルドネを収穫しました。
■メイキングレポート2012
甲州とソービニヨンブランを5対5で混醸造しました。低圧でプレスし、良質な果汁のみをフレンチオーク樽の中で発酵させました。樽は、フレンチオークのヌベール主体で、トーストはミディアムプラス。発酵温度13度~15度で3週間行いました。アルコール発酵終了後は、6ヶ月間樽で熟成させ、その間、酵母と接触させるシュールリーを行い、複雑味と味わいの厚みを持たせるようにしました。甲州の持つ和のテイストとソービニヨンブランの持つ華やかさが楽しめます。
■テイスティングレポート 2012甲州+ソービニヨンブラン
テイスティング日時:2014.9.20
■輝きのあるゴールドのニュアンス。
輝きのある黄金色をしていて、ゴールドのニュアンスが強く熟成した色合いをしています。若干、粘性のある動きもみせますので、しっかりとした味わいも連想させられます。
■濃厚なフルーツの香りと森の香り。
洋梨やモモのような香りと熟したアンズやリンゴのような濃厚なフルーツの香りに加え、腐葉土やキノコのような森の香りが複雑さを演出しています。終盤にかけては、樽やバニラ、カラメルのような香りも楽しめます。
■柔らかく、旨味を感じるような優しい味わい。
口に含むとドライな印象を受けますが、すぐに滑らかなトーンに落ち着きます。柔らかく、旨味を感じるような優しい味わいです。中盤から終盤にかけては、熟したグレープフルーツなどの、柑橘系のニュアンスも楽しめます。余韻は中程度で、樽の風味を楽しめます。
■いい感じで飲みごろです。
約2年間の瓶内熟成によって、味わいを落ち着き、香りにも複雑があり楽しめるので、今が飲みごろだと思います。1年~2年以内のお楽しみいただければと思います。
■クリームソースやチーズなどと相性抜群!
柔らかい味わいのワインですので、柔らかい味わいの料理とお楽しみください。クリームソースのパスタやチーズとよい相性をみせます。また、ワインの樽香とスモークされた料理とも良い相性をみせます。飲みごろ温度は、10℃~15℃ぐらいがオススメ!
赤尾