早熟品種を探し求め辿りついたのがテンプラニーリョでした。スペイン語で「テンプラーノ」=「早熟な」という意味です。2008年に定植し、2012年のビンテージを今年初リリースいたします。優しい味わいながらもしっかりとして味わいを魅せる、都農のテンプラニーリョをお楽しみください。
■ビンテージレポート 2016
2016年は春先からの気候は安定していて、例年と同じ時期に萌芽を迎えました。昨年の長雨の影響もあり、生育にバラツキがあるものの、順調に推移してきました。梅雨は例年並みとなり、開花、結実期も順調にのりきれました。7月、8月と安定した気候が続き、豊富な日照のおかげで、熟度も順調に上がりました。
■メイキングレポート 2016
選別しながら収穫。その後選果台を使って丁寧な選別を行いました。数種類の酵母を組み合わせ、10日程度の醸し発酵。その間、果実、果皮に含まれる色や渋味、旨味を引き出すために、櫂入れや液循環を行い、バスケットプレスで搾汁。その後、9ヶ月間程度フレンチオークで樽熟成させました。
■テイスティングコメント 2017.9.18
■やや黒みがかったルージュの色調
やや黒みがかったルージュの色調、若干赤いニュアンスも感じます。透明感があり、傾けたグラスの黒と赤のグラデーションがとても綺麗です。
■赤い花の香りやカカオのような甘い香りが上質
赤い花の香りにブルーベリーのような甘い香りがオークの香りと一体になって楽しめます。チョコレートやカカオのようなニュアンスを感じます。次に、ドライプラムや干し草、バラの花に加え、シナモン、スパイスといった香辛料の香りも上質です。グラスを回す度に様々な香りが立ち上ります。
■果実味とタンニンの一体感のある味わい
心地よい果実味とタンニンが綺麗に重なり合い味わに一体感があります。タンニンのボリュームは、中程度でブラックベリーやドライイチジクなどのような甘い果実味と重なり合いながら味わいの骨格を作っています。和製テンプラニーリョといった感じです。中盤、丁字やニッケ、スパイスといった複雑さも感じながら余韻も長く楽しめます。
■今後の熟成については
長期熟成には向かないと思いますが、タンニンにボリュームがあるので、今でも十分楽しめますが、3年から5年と熟成しても複雑で面白そうです。
■シンプルながらも複雑な味わいの料理とぜひ!
10℃~15℃と冷やしすぎないようにしてお楽しみください。肉料理全般と良い相性をみせます。ポークやジビエのソーセージの豆煮込み、トマトや赤ワインのリゾット、コクのあるチーズを使ったニョッキなど、重たすぎない料理とお楽しみください。