「都農でピノ・ノワールをつくりたい」私たちは、温暖な地域では栽培が難しいといわれる、ピノ・ノワール栽培に挑戦しました!これまで築き上げてきた、土づくりや月齢管理、そして、整枝剪定などの栽培技術を駆使し、納得いくピノを収穫できました。南国都農町生まれのピノ・ノワールをぜひ、お楽しみください。
■2018ビンテージレポート
自社畑の4区、17区のブドウで醸造しました。
春先からの気候は安定していて、例年と同じ時期に萌芽を迎えました。昨年の長雨の影響もあり、生育にバラツキがあるものの、順調に推移してきました。梅雨は例年並みとなり、開花、結実期も順調にのりきれました。
7月、8月と安定した気候が続き、豊富な日照のおかげで、熟度の上がったブドウを収穫できました。果実味豊かなブドウを丁寧に醸造してきました。
■2018のメイキングレポート
収穫中の畑での選果、さらに選果台を使って丁寧な選別を行って仕込みました。フルーティーな香りを出すために、低温で果実を浸漬した後、かもし発酵を行いました。雑味を出さないよう低圧で、伝統的なバスケットプレス機で搾汁し、その後、フレンチオークで9ヶ月ほど樽熟成を行い、最低限の濾過をし、瓶詰しました。
【テイスティングコメント】
■輝きのある紫がかったルビー色やラズベリーレッドのような色調をしています。グラスを傾けると、オレンジのニュアンスも感じさせ、透明度があり、粘性は淡く、軽快な赤ワインの印象を受けます。
■癒しに包まれる、優しいハーモニー
オークの香りに、チョコレート、ミントやキノコなど、様々な優しい香りを感じます。繊細なタッチに加え、豊かな土壌をイメージさせる森の香りが、癒しを与えてくれます。
時間と共に、ドライフルーツなどの凝縮した香りが立ち込み、長く変化を楽しめます。
■優しい味わいと心地よい余韻
優しいタンニンと心地よい酸味が口全体に広がります。味わいを強く主張しないので、心地よいファーストアタック。サクランボやアセロラを連想させられます。さらに、優しいタンニンと果実味のバランスは良く、余韻では、ほのかなローストのニュアンスと心地よい果実味が長く楽しめます。
■エレガントな味わいと長い余韻
アタックにくる酸が心地良く、アフターへの長い余韻へと続いていきます。ボディとなる果実味のボリューム感が全体のバランスをまとめています。軽快なイメージの品種ではありますが、南国宮崎を感じるタンニンが少し変わった印象に味わえます。次第に、ドライレーズンやドライフルーツのような濃厚な味わいを引き出し、紅茶のような若干苦みのある長い余韻を楽しめます。
■優しい味付けの料理とぜひ!
オススメの温度は、10℃~15℃です。軽いアクセントとして、ビターチョコレートやハード系のチーズのお供にも◎
食中には、ローストビーフ、照り焼きチキン、鶏肉の香草焼き、牛タンの塩焼きなどと良いペアリングを見せそうです。素材の味わいを尊重し、ソースや味付けを濃くし過ぎないようにするとワインとの相性も抜群です!