■「みんなの手を揃えること」がブドウの品質を上げる。
私たちの管理しているブドウ園は、およそ4.5ha。その農園を地元のアルバイトスタッフ8人で管理をしています。私は、栽培の指揮をとっていますが、農作業のほとんどは、スタッフ中心に進めています。
多人数で作業をする場合は、農作業の効率化や均一化ができないと、土づくりや適時作業の効果がブドウにもワインにも反映することができません。耕転の仕方や芽かぎ、わき芽取り、誘引など作業のバラツキがあると収穫時までバラツキが出るので、ブドウの品質が上がらないのです。
その為に、スタッフとのコミュニケーションを積極的にとり、醸造現場の意思も共有しています。様々な農業技術を活かすも殺すも、農作業をする一人一人の「手」にかかっています。「みんなの手を揃えることがブドウの品質を上げる」と常に心がけて農園管理をしています。
「芽かぎ」大事な農作業の一つです。みんなの手を揃えることが大事です。
■ワインは風土を映す地酒。
ブドウは、大地からミネラルを吸収し、その養分を葉に送って光合成し、枝葉、根、果実などを作っていきます。都農の大地、気候、そして、土づくり、仕立て方、人、すべてを反映している果実です。ここの大地で育った農産物やジビエ、近海の魚介類で作られた、地域の料理とワインの相性がいいのも納得です。
都農は決してブドウ栽培に恵まれた地域ではありませんが、それぞれの銘醸地と同じような「志」で自信を持ってワインを造ることができます。それは、都農でブドウが育つことも事実ですし、ワインは、風土を映す地酒だと強く感じているからです。
料理:宮崎名物「チキン南蛮」。ワイナリー内カフェの定番メニュー。
宮崎鶏、自家製のタレや野菜を使用し、キャンベルのロゼワインと相性抜群。
都農ワインは、14年目の若いワイナリーですが、お客様や地域の皆様に支えられ、ここまでやってきました。ワインは風土を映す地酒。これからも、より良いワインをお届けできるよう努めてまいりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
最後に、素晴らしい機会を作ってくださり、6回にわたってコーナーを設けていただきましたワイン王国関係者の皆様に心よりお礼を申し上げます。有難うございました。