先日、パッションフルーツワインの仕込みをしました。
原料は、沖縄県糸満市。
糸満観光農園から、大城大志さんが応援に来てくださいました。
写真右が糸満観光農園の大城大志さん。力持ちです。
タンクの上からパッションフルーツの果肉を投入していきました。
ところで、なぜ、都農ワインが糸満のパッションフルーツ?
と思われるでしょうが、
将来の地球温暖化に備えて・・・・・冗談です。
糸満では、私たちと同じ土作りの農業を実践しています。
志を同じにした農家の皆さんがいるからです。
写真は、パッションフルーツ生産者の金城さん。
現在、JA沖縄では、例の『三輪 晋』氏が土作りを指導しており、パッションフルーツを始めとしてインゲン、キュウリ、マンゴー、トマトなどで大きな成果が上がっています。
三輪晋氏の熱血指導ぶりは、すごいですよ。端から見ていて、沖縄の方々が気の毒なくらいですが、いろいろな作物で結果が出ているので、非常に勉強熱心です(私には、怒られて喜んでいる不思議な人々としか、見えないのですが)。
写真左は、パッションフルーツの開花の様子。右は、収獲間近の果実です。
沖縄は、リゾートウエディングが大流行。大勢のヤマトンチューのカップルが沖縄で結婚式を挙げています。そこで、結婚式には、スパークリングは付き物と、都農ワインがパッションフルーツのスパークリング製造し、糸満観光農園が沖縄で販売することになりました。いわゆる、OEM製造を都農ワインがすることになりました。一部都農ワインでも販売する予定です。
糸満観光農園では、以前からパッションフルーツワインを製造していましたが、スパークリングワインの製造設備がありません。いろいろと研究したのですが、原料を都農ワインに持ってきて、スパークリングにするのが、一番安上がりということで、今回のパッションフルーツの仕込みに相成った次第です。
都農町と糸満市は、戦前の疎開を縁に、姉妹都市の縁組を結んでいます。最近では、都農町の太鼓台が糸満市の大綱引きに参加したり、糸満市のエイサーが都農町に来たりして、民間交流が盛んです。そして、都農町の土作りとワイン。ビジネスまでにも発展している、稀有な結びつきではないでしょうか。
地方の自立がさけばれて久しい。しかし、ひとつの地方で完結するとは非常に難しい。それは、人材であったり、資源であったり、技術や設備の問題であったりします。これからの時代は、中央を介せず、志を同じにした地方同士が直接結びつくことが大切であると思います。
糸満観光農園の近くには、平和記念公園があり、数え切れない戦没者の名前が一人一人丁寧に刻まれています。付近は、沖縄戦の最後の激戦地です。家族どころか集落ごと消滅したところまであったと伝え聞きます。その歴史の延長線上に、糸満観光農園があり、沖縄農業の復興のシンボルとして存在してほしいものです。微力ながら、都農ワインが応援させていただきます。
小畑 暁