■ビンテージレポート 2009
ビックビンテージに相応しい条件が整った2009年。春先の萌芽から開花時期まで寒暖の差に恵まれ、非常に良い初期生育を見せました。また、梅雨時期も雨が少なく乾燥気味の気候が続き、小粒で濃縮感のあるブドウに育ちました。
■メイキングレポート 2009
選別しながら収穫を行い、良質な果実のみを仕込みました。その後、数種類の酵母を組み合わせ、10日程度の醸し発酵を試みました。その間、果実、果皮に含まれる色や渋味、旨味を引き出すために、櫂入れや液循環を行い、低圧でプレス。22ヶ月間程度フレンチオークで樽熟成させました。
■テイスティングコメント 2011.10.7
■やや赤みを感じるルビー色
やや赤みを感じるルビー色。透明感もあり、黒色と赤色のニュアンスを感じます。都農らしい、シラーの色合いになるかもしれません。傾けたグラスの黒と赤のグラデーションがとても綺麗。
■赤や黒い果実の香りが立ち上ります。
グラスに注がれた瞬間は、こもった感じですが、グラスを人回しすると一変します。チェリーやプラム、ドライプルーンといった赤や黒い果実の香りが立ち上ります。さらに、ミントやスパイス、樽の香りが心地よく、楽しめる香りです。
■心地よいタンニンと柔らかさを兼ねている味わい
心地よいタンニンが口全体に広がりをみせます。さらに果実味と酸味がその心地よいタンニンと良いバランスをとりながら、一体感のある味わいを構成しています。樽の雰囲気が良いアクセントになり、終盤にかけて、深みのある果実味と黒い果物のような風味が余韻を長く楽しませてくれます。
■今後の熟成にも
若い印象もある今の状態ですが、1年から2年はこの若さも楽しめ、3年から5年と熟成した雰囲気も複雑で面白そうです。定期観察が必須です。
■スジ肉の煮物と是非!
10℃~15℃と冷やしすぎないようにしてお楽しみください。肉料理全般と良い相性をみせます。濃すぎない味付けで、スジ肉の醤油や味噌ベースの煮物やトマト風味の効いたトリッパ。また、パストラミや燻製、デミグラスやバルサミコソースなどを使った料理とも楽しめます。