Q&A

  • Q1.ゾークって何ですか?

    A.都農ワインのコルクが大変身!その名も、ZORK(ゾーク)。ゾークは人に自然にやさしい、どなたでも簡単に開けられる新発想のワイン栓です。なんと日本初!開けた栓は、ストッパーとしてもご利用いただける優れものです。
    『どなたでも気軽に開けることができるワインの栓』を探していた私達にとって、都農ワインの理念に叶ったワイン栓がゾークでした。オーストラリアでは、すでに20数社のワイナリーがゾークを使用しているそうです。
    ゾークのメリットをあげてみますと、まずはオープナー要らず!老若男女どなたでも、どこでも簡単に手で開けることができます。開けた後も栓をしやすく、飲み残したワインも簡単、安全に保存できます。環境にやさしい素材でリサイクルでき、天然コルク同様のワイン熟成ができます。などなど、いいとこづくしのゾークなのであります。
    見た感じもポップで可愛らしく、開ける楽しみもあり、「ポンッ!」という音がとっても快感!これでもっともっとワインを身近に感じてもらえたら嬉しいです。まずは一番人気のキャンベル・アーリーからゾークに変身していますよ。ぜひゾークの良さを感じてみてくださいね。


  • Q2.ワインでも乳酸発酵するの?

    A.リンゴ酸が乳酸菌によって乳酸に変えられます。これを『マロラクテック発酵』と呼びます。乳製品などの乳酸発酵は、乳酸菌が糖を分解して乳酸を生成しますが、ワインの場合は、ワイン中に含まれるリンゴ酸が乳酸菌によって乳酸に変えられます。これを『マロラクテック発酵』と呼びます。
    リンゴ酸が乳酸に変化しますと、乳酸はリンゴ酸に比べて弱酸ですから、酸度が低くなります。北方のぶどうは酸が高いことが多いので、酸を減らす目的で『マロラクテック発酵』をさせることがあります。
    また、リンゴ酸が乳酸に変化するとき、さまざまな副産物を生成し、香味が複雑になります。とくにダイアセチルという物質が多く生成され、このダイアセチルが適量存在すると、バターリー(バターのような香り)として好ましい香味として評価されます。ただし、度が過ぎますと、ご飯がすえたような不快な臭いと感じられます。
    一般的に、『マロラクテック発酵』をさせますと、ワインはフルーティーさを損ないます。『マロラクテック発酵』を行うか否かは、目指すワインのスタイルによって異なります。
    都農ワイン『シャルドネ アンフィルタード』では、『マロラクテック発酵』を行っています。アンフィルタードは、まず小樽の中で、アルコール発酵します。アルコール発酵の終盤に、純粋培養した乳酸菌を加え、『マロラクテック発酵』を行います。『マロラクテック発酵』は1,2週間で終了します。その後、樽熟成を続けて3月にリリースします。
    『シャルドネ アンフィルタード』は、味の複雑さ、厚みが出るようなスタイルを目指したワインです。


  • Q3.うめワインと梅酒は違うの?

    A.違います。うめワインは醸造酒です。梅酒はリキュールです(ますます、分からなくなりますね)。  梅酒は、一般的に、焼酎に氷砂糖を加えて、梅を漬け込んで作ります。
    一方、うめワインは、梅を裏ごししたものに、糖分を加えて、酵母によって発酵させました。ですから、梅酒とは異なり、口当たりのさっぱりした味に仕上がったと思っています。ある酒販店さんは、『これは確かにワインですね』と言ってくださいました。梅酒と同じと思って飲まれた方は、少し渋いように感じられたかもしれません。  都農町の轟、立野地区の梅は、宮崎県でもトップの生産量を誇っています。その梅でワインを作りました。うめはクエン酸を始めとする有機酸を豊富に含むヘルシーな果実です。夏ばて解消に皆さん、うめワインはいかがですか(もう、秋ですね)。


  • Q4.ワックスキャップがワインに入ってしまいましたが、大丈夫ですか?

    A. 大丈夫です。
    ミツバチが作ったロウ(蜜ろう)で、ワックスキャップは出来ています。天然素材ですのでご安心下さい。蜜ロウは、化学的に言いますと、高級アルコールと高級脂肪酸がエステル結合したものです。(職員:工場長、なんでそんなに詳しいの?工場長:学生の時、蜜ロウの分析をさせられたことがあるんだ。)ので、全く無害です。また、ワインに溶け込むことも全くありません。
    キャップシールの素材には、塩ビや鉛、スズ、アルミのラミネートなど、色々あります。都農ワインは、最も環境にやさしい素材として、ワックスキャップを採用しました。塩ビは燃やすと、ダイオキシが出る可能性があります。
    また、鉛やスズはコルクを通して、ワインに溶け込む可能性があり、人体に有害です。ワックスキャップは燃やしても炭酸ガスが出るだけで、安全な素材です。


  • Q5.ボディーって何?

    A.職員A/工場長、赤ワインの『ボディー』って何?よく『フルボディー』って使うでしょ。
    工場長/あのなぁ、お前、何年ワイナリーで働いているの?味のコクや厚みを表現する言葉だよ。味の軽いものから、重厚なものまで、それぞれ、ライトボディー、ミディアムボディー、フルボディーって言うんだ。
    職員A/じゃ、うちのマスカット・ベリーAは?
    工場長/新酒のマスカット・ベリーAはライトボディー。マスカット・ベリーAエステートはミディアムボディーって言ってもいいんじゃない。
    職員A/何か基準みたいなものがあるの?
    工場長/いい質問だな。実は、以前調べたことがあるんだけど、化学的には明確な基準が無いようで、慣用的に使われている言葉みたいなんだ。味のコクや厚みを構成しているのは、アルコール、糖分、エキス分と言われているんだけど。アルコール度数が高いと、口の中で粘り気を感じるんだ。それと、赤ワインの場合は、タンニンが多いと同様なことが言える。ワイン醸造学でかの有名なPeynaud博士は、サプリメントインデックスという指標を発表したことがあるんだけど、それはアルコール度数引くリッターあたりの酸とタンニンの量を…
    職員A/ストップ!!、私は忙しいの!


  • Q6.樽発酵って何?

    A.都農ワインのシャルドネ・エステートとアンフィルタードは樽発酵をしています。 普通、白ワインの醸造は、ぶどうを搾汁した後、ステンレスタンクで発酵させるのが一般的ですが、それを、樽の中で発酵させたものを「樽発酵」と言います。通常、樽は225リッターのフレンチオークの小樽が使われます。また、樽発酵後は、引き続き、乳酸発酵させ、さらにおり引きをせずに酵母と接触させるのが一般的です。酵母は次第に自己消化を起こし、アミノ酸に分解され、うまみ成分となってワインに移行していきます。従って、樽発酵させたシャルドネの特徴は、ステンレスのそれと比較して、香味が複雑なことが言えます。柑橘系の香り、乳製品の香、バニラ香、ナッツの香、それに口に含んだときのボリューム感。そういうものをイメージしながら、私たちはエステートやアンフィルタードを醸造しています。


  • Q7.スパークリングワインって何?

    A.スパークリングワインとは発泡性のワインのことを言います。スパークリングワインは製造方法で次の3種類に分類できます。
    ●ビン内2次発酵/ワインにさらに糖分と酵母を加えてビンの中で2次発酵させ、炭酸ガスを封じ込めたもの(シャンパン法、シャンパンが有名)。
    ●タンク内2次発酵/同様に、圧力タンクの中で2次発酵させたもの(シャルマン法、ゼクトが有名)。
    ●炭酸注入法/冷却したワインに炭酸ガスを注入し、瓶詰する方法。 都農ワインのスパークリングワインは、炭酸ガス注入方式で作られています。都農ワインのスパークリングワインの特徴は、フルーティーで気泡が細かくて、泡持ちが良いことが上げられます。そして、これほど、美しいロゼのスパークリングワインは世界でも類が無いのではと、自負しております。


  • Q8.ヴィンテージ(Vintage)ってなに?

    A.ブドウが収穫された年のことです。ヴィンテージ・イヤー(Vintage Year)は、特によいブドウが収穫された年のことを意味することもあります。ヴィンテージを表記するには、その年に収穫されたブドウでワインを作らなければなりません。他の年に収穫されたブドウから作られたワインをブレンドすることは許されません。都農ワインは1999年からヴィンテージを表記することにしました。ヴィンテージはワインの飲みごろを判断するのに重要な手がかりになります(キャンベル・アーリー、マスカット・ベリーAは新酒のうちに飲みましょう)。


  • Q9.ワイン専用種ってなに?

    A.ブドウは大きく分けて生食用のブドウとワイン用のブドウのふたつに分けられます。生食用のブドウは尾鈴ブドウで代表的なキャンベル・アーリーや巨峰のような生で食べるブドウのことを言います。一方、ワイン専用種のブドウは普通、生食に供されることはなく、ワインの原料になります。実は、世界的に見るとワイン専用種の方が圧倒的に栽培されており、世界各地ですばらしいワインが作られています。代表的な品種は、都農ワインでも栽培されているシャルドネやカベルネ・ソービニオンなどがあります。ワイン専用種は、ヨーロッパ系ブドウとも呼ばれ、多湿の日本では栽培は不適と言われてきました。しかし、最近になって日本各地でワイン専用種の栽培の成功例が増えてきています。都農ワインでもワイン専用種の栽培に力を入れております。 特に雨の多い宮崎県都農で先達が苦労して築き上げた尾鈴ブドウ。今では、遠くは北海道まで出荷され、確固たる地位を築いてきました。私たち都農ワインは、祖父たちのチャレンジスピリットを受け継ぎ、尾鈴ブドウのさらなる飛躍を夢見ています。


  • Q10.ワインは寝かせれば寝かせるほどいいの?

    違います。ワインには飲み頃があります。 ワインを語るとき、非常に難しい問題があります。日常的なワインから、芸術的な、人々の尊敬を集める文化的な所産ともいえるワインまで存在するからです。最高級のワインの中には飲み頃を迎えるのに10年、20年寝かせるものもあるそうです(私は、まだ飲んだことがありません・・・工場長談)。
    従って、ここでは日常的なワイン、あるいは中級クラスのワインに限ってお話します。
    私たちが普段接する大多数のワインは、既に飲みごろです。日常的なワイン、中級クラスのワインは寝かす必要はありません。そのようなワインの本質はフルーティアンドフレッシュにあります。長期熟成で代表的な品種であるカベルネ・ソービニオンでさえ2年後には市場に出回るのが一般的です。フルーティなタイプのロゼや白は出来るだけ早く召し上がったほうが得策です。キャンベル・アーリーやマスカット・ベリーAなどのラブラスカ種のぶどうから作られるワインはビニフェラ種と比べて早く飲み頃を迎えます。都農ワインのロゼ(キャンベル・アーリー)は年内に召し上がるのが一番おいしく頂けます。


  • Q11.赤ワインの作り方を教えて下さい。

    A.赤ワインは黒ぶどうから作られます。その黒ぶどうを果汁に漬け込んで発酵させますから、赤ワインの色や渋味が出てくるのです。その皮を漬け込んで発酵させることを『かもし発酵』あるいは『主発酵』と呼びます。かもし発酵の時期は、ぶどうの皮がタンク上部に浮かんで来ます。この浮かんで来た皮の部分を『果帽』あるいは『キャップ』と呼んでいます。果帽(皮)から色素やその他のエキス部を取り出すために、ピジャージ(櫂入れ)やポンプオーバー(液循環)をします。こうして赤ワインは作られます。


  • Q12.都農ワインは、どのように都農町に貢献していますか?

    A.都農ワインの理念は、地元都農町の貢献にあると、私達は考えています。 都農ワインの都農町への直接的な経済効果として、ぶどう買上、地場産品の販売、都農町への寄付が挙げられます。創業以来、7年間のこれらの合計は、5億2千万円程度と推計しております。
    このような直接的な経済効果の他に、グリーンガイアをはじめとする都農町、JA尾鈴が取り組んでいる循環型農業に、都農ワインも協力し、都農の農産物のイメージアップに一役買っています。また、県内外における都農町の発信という意味で都農ワインは大きな役割を果たしていると考えています。
    皆さん『コミュニティービジネス』という言葉を聞いたことがありますか。形は会社や組合、民間非営利団体(NPO)などさまざまですが、生産性や効率重視ではない、身近な課題を解決し地域を元気にするための事業の総称です。別な言い方をすれば、地域に埋もれている潜在的な資源、人材を有効に活用する地域密着型のビジネスです。
    まさに、都農ワインは『コミュニティービジネス』そのものなのです。今後、都農ワインは都農町が元気になるためのコミュニティービジネスの育成に都農町と共に協力していきたいと考えています。それは、農業、文化、環境、教育、介護といった様々な分野で、実現可能であると考えています。
    皆さん、都農ワインと共にコミュニティービジネスを始めてみませんか。


  • Q13.マスカット・ベリーAの新酒とエステートの違いを教えてください。

    A.新酒マスカット・ベリーAはぶどう生産者のぶどう(尾鈴ぶどう)を使用しています。軽くて、フルーティーなスタイルを目指しています。かもし発酵は3日程度で終わらせ、新酒ですぐ楽しめるようにタン二ンを引き出さないようにして、かつ、色や旨味成分を出来るだけ取り出すために、発酵前に低温で果実を浸漬するようにしています。 一方、エステートのマスカット・ベリーAは自社農園のぶどうを使用しています。フルーティーな中に果実味、凝縮味が感じられるスタイルを目指しています。かもし発酵は出来るだけ長めに行い、色素やタンニン(渋味成分)を十分に抽出します。そして翌年の2月、タンニンがまるく感じられるようになる頃、エステートはリリースされます。


  • Q14.裏ラベルに書いてある『酒石酸』て何?

    A.みなさん、ワインを飲むと酸味が感じられるでしょう。その酸味は酒石酸とりんご酸によるものです。酒石酸は時間が経つと沈殿してきます。
    それを化学的に説明すると -酒石酸はカリウムと結合して、アルコールにより溶解度が低下し、低温と時間の経過により結晶、析出する-ということになります。
    そこで、ワインは瓶詰前に過剰な酒石酸を取り除くために-5℃で2週間程度保持されます。酒石酸は本来ワインに存在するものでまったく無害で、味にも無関係ですのでご安心下さい。
    (以下、工場長談)
    最近は、赤ワインの冷却処理は、色が落ち、味がフラットになるので、嫌われる傾向にあります。ロゼや白ワインにも同じようなことが言えるのでは。多少、酒石酸が出るくらいのワインの方がおいしい!地球温暖化が叫ばれている世の中、見栄が悪いという理由だけで、電気を大量に消費していいのかなぁ。酒石酸は無害です。


  • Q15.都農ワインは、なぜシャルドネが3種類もあるのですか?

    A.2001年から、アン・ウッディド、エステート、アン・フィルタードの3種類のシャルドネをリリースしました。同じシャルドネでも、それぞれ味わいが違います。まず、アン・ウッディドは、フルーティーで、やや甘口なのが特徴です。このワインは料理など気にしなく、気軽に飲んでいただけるタイプです。10℃ぐらいに冷やしてお飲みください。エステートは、果実味、樽香、複雑味が特徴です。料理は魚介類が合います。アン・ウッディドよりやや高めの温度10℃~15℃ぐらいでお飲みになるとおいしく召し上がれます。そして、アン・フィルタードは味の厚み、樽香、乳製品の香り、複雑味が特徴です。これもやや高めの温度、10℃~15℃ぐらいでお飲みになるとおいしく召し上がれるでしょう。料理は魚介類や、クリームソースを使ったものまで合うでしょう。


  • Q16.スパークリングのコルクがキノコ型なのはなぜ?

    A.スパークリングワインのコルクを、その形からマッシュルームコルクと呼んでいます。なぜ、このようなマッシュルームみたいな形になるのでしょうか?  それは、コルクの中間部分まで打栓してから、ワイヤーをかけるからです。スパークリングワインのコルクも最初は普通のコルクと同じような円筒形の形をしています(写真1)。ただ、写真を見てもお分かりのように、スティルワイン用のコルクと比較して巨大なことがわかります。スパークリングワインはビン内の圧力が、常温で4~6Kgの圧力が常にかかっています。そこで、コルクの中間部分まで打栓して、このような大きなコルクで圧力に耐えるわけです。それだけですと、ビンの内圧により、いずれは、コルクが外に飛び出してしまいます。それを防ぐためにワイヤーをかけて、コルクを固定します。


  • Q17.剪定した枝はどうするの?

    A.剪定した枝は、砕いて堆肥に利用します。 1月下旬から2月は剪定の季節です。凍てつく寒さの中で牧内生産組合のスタッフの皆さんがガンバって剪定をしています。ところで、皆さん、なぜ剪定をするか、ご存知ですか?
    ぶどうの木は、前年、実をつけた新しい枝からしか花が咲きません(実をつけません)。そこで、枝を整理する必要があります。それが、剪定です。剪定は、果実を成らす枝を選ぶとっても大切な技術です。剪定バサミで枝をチョッキン、チョッキン切っていきます。無造作に切っているように見えますが、長年の経験と熟練が必要な技術です。
    剪定技術とともに重要なのは、ぶどうの木の『仕立て方』です。この『仕立て方』と剪定で、果実のつき具合が決まってしまうからです。牧内生産組合では、『短梢剪定』と『枝を下方に垂らす仕立て方』を採用して、ワイン専用種の果実の収量、品質がとても良くなりました。これは、従来から都農町で農家の皆さんがキャンベル・アーリーを栽培していた方法と同じでした。 教訓その1、『年寄の話は良く聴け』でした。


  • Q18.ロゼって何?

    ロゼ“rose”とは、フランス語でピンク色を意味します。ピンク色のワインを総称してロゼワインと呼びます(日本語でロゼワインは桃色葡萄酒?)。 ところで、皆さん、ロゼワインはどう作られるか、ご存知ですか?
    ロゼワインの製法は大きく二つに分けられます。ひとつは、黒ぶどうの果皮を漬け込む方法です。発酵が進むにつれ、果皮の色素がワインに移行します。そこで、望む色に達した時点で果皮を取り出し、ロゼワインが出来上がります。
    もうひとつは、黒ブドウを圧搾して色素を取り出す方法です。その後のワインの発酵は白ワインと同じで、低温発酵させることが多く、先述したロゼワインの製法と区別して、ブラッシュワインとも呼ばれます。都農ワインのキャンベル・アーリーは、このブラッシュワインの製法で作られています。ですから、あんなにフルーティーなワインに仕上がるのですね(自画自賛?)。
    なお、白ワインと赤ワインをブレンドしてロゼワインを作る方法もありますが、この方法はフランスなどの諸国では禁止されています(例外的にシャンパンは許されています)。

スパークリングに関するQ&A

  • Q19.シャルドネのスパークリングワインって特別なんですか?

    世界中で最も広く栽培されている、白ワイン用ブドウのシャルドネ。様々な地域の特徴を多彩に表現できるので、醸す側の醸造家も魅了されています。そのシャルドネ種のワインには、技術力と経験、時間が必要なスパークリングワインがあります。カーボネート方式(炭酸ガス充填)から瓶内二次発酵方式など、造る方法も様々です。都農のシャルドネは今年で樹齢19年。シャルドネ種を醸す私たちにとって、ワイン醸造の集大成とも言える本格的スパークリングワインに挑戦することにしました。。


  • Q20.2タイプのシャルドネスパークリングワインの違いは?

    スパークリングワインには、代表的な造り方として、カーボネート方式(炭酸ガス充填)と瓶内二次発酵方式(酵母による炭酸)の2タイプがあります。機械設備で炭酸ガスを注入するカーボネート方式と違い、瓶内二次発酵では、酵母によって作り出される炭酸が一番の魅力です。キメ細かく繊細な泡と酵母との接触時間の長さによって引き出される重厚感ある深い味わいも魅力的です。発酵期間や熟成期間が長いので、時間と経験が必要となります。私たちは、2004年頃から、ベースワインを樽熟成にかけはじめ、具体的に計画を立てました。また、2008年には、オーストラリアにスパークリングワインの醸造技術視察にも行きました。その夏、瓶内二次発酵の仕込みを行い、2年間の発酵熟成期間を経ることにしました。


  • Q21.瓶内二次発酵方式のシャルドネの魅力は?

    カーボネート方式(炭酸ガス充填)のシャルドネは、爽快感のあるシャルドネアンウッディドをベースワインとし、フレッシュ感を楽しめるタイプに仕上げることにしました。また、瓶内二次発酵のシャルドネは、3~4年樽熟成をさせたシャルドネをベースワインとして使うことにしました。さらに、1年から2年以上の発酵期間も必要ですので、最低でも4年以上は時間が必要です。そして、機械に頼らず、ルミアージュ(動瓶)やデゴルジュマン(オリ抜き)も伝統的な手作業で行いました。その分、重厚感や熟成感、複雑さが楽しめるタイプに仕上がります。料理でいうと前菜からメインまで対応できるシャルドネとして、スタイルの違う2タイプを同時に試みました。

リキュール、ブランデーに関するQ&A

  • Q22.ブランデーって何ですか?

    ブランデーは、果実を原料として発酵させたものを蒸留したお酒です。一般的には、ブドウを原料としたものを意味します。なお、赤ワインの搾り粕やブドウの搾り粕を発酵させ、蒸留したものもブランデーとして分類され、フランスではマール、イタリアではグラッパと呼ばれています。


  • Q23.リキュールって何ですか?

    リキュールは、ワインやブランデーなど様々な酒類に糖や香料、色素を加えて製造したお酒です。代表的には、コーヒー豆を使ったコーヒーリキュール「カルーア」、ビターオレンジやハーブを配合して作られるリキュール「カンパリ」などが有名。「梅酒」も日本を代表するリキュールです。


  • Q24.都農ワインでブランデーをつくる意味は?

    私たちは、地元のブドウから造るワインに対しての可能性を常に模索し、新たなブドウ品種やワインの開発に挑戦しています。醸造蔵としてワインから造るブランデーやリキュールの製造は、地域の果物や野菜などの資源を活かすお酒として、私たちが醸すべき役割を担っていると考えます。


  • Q25.レモンや梅は地元産ですか?

    はい、地元産のものを使用しています。温暖な気候に恵まれた都農町は、柑橘類の宝庫でもあります。特に蜜柑の産地として栄えた時期もありました。蜜柑からの転換作物として梅の栽培も広がり、宮崎県一の梅の産地になっています。レモンや日向夏、金柑といった柑橘類も手がけている農家さんもたくさんいます。


  • Q26.ブランデーは熟成するのですか?

    ブランデーは、アルコール度数の高いお酒で、熟成すると味わいがまろやかになり、深みも増してきます。樽で長期熟成するタイプでは、5年から15年ねかせるブランデーもあります。瓶熟成も長期で楽しめるお酒です。


  • Q27.レモンチェッロとは、どういう意味ですか?

    レモンのリキュールという意味です。レモンチェッロは、南イタリアの伝統的な食後酒として楽しまれており、元々は庭のレモンをとってアルコールに漬けて家庭で常備する、日本の梅酒のような存在でした。地元の果物を使って様々なチェッロをこれから造っていく予定です。